今回は以下の整理と復習。
・フリーソフトとコピーレフト/非コピーレフト。
・クリエイティブコモンズの表記。
・ディストリビューションについて。
■フリーソフトのフリー(自由)
以下の4つ(+α)の「自由」。
1.プログラムを望み通り実行する「自由」。
2.改造する「自由」。
3.コピーを再頒布する「自由」。
4.改編版を他人に頒布する「自由」。
α。頒布を有償か無償かを決める「自由」。
■ライセンスの概要について
・始祖:BSD UNIX。
・フリーOS:GNUプロジェクト。
・Linuxのライセンス:GPL。
→バージョン2(GPLv2)とバージョン3(GPLv3)がある。
・L(Lesser→劣化版)GPL:コピーレフトではないライセンス。
・A(Affro→誰でも自由に)GPL:利用者の権利を保護したライセンス。
■コピーレフトとは
※コピーレフト(copyleft)はコピーライト(Copyright=著作権)の対義語と考える。
コピーレフトの特徴は以下。
・著作物およびその派生物に対して、コピー・再頒布・改編を制限しない。
・改版物(二次的著作物)にも同一のライセンスを適用する。
・非コピーレフトのライセンスとして「パーミッシブライセンス」がある。
■非コピーレフト=パーミッシブライセンスとは
・著作物およびその派生物に対して、コピー・再頒布・改編を制限しない(※コピーレフトとの共通点)。
・派生物に対して同ライセンスの適用・ソースコードの公開・無料配布が不要(※コピーレフトとの相違点)。
主なパーミッシブライセンス。
・BSDライセンス:再頒布時に著作権表示を保持。
・Free BSD:BSDから派生して、Linuxに次いで人気が高い。
・MITライセンス:ソフトウェアに保証が無く、著作者は義務も責任も負わないため、無償かつ無制限に扱ってよい。
→ただしライセンスを記載する。
・Apacheライセンス:Apacheソフトウェア財団による。
■クリエイティブコモンズ(CC)について
著作者が二次利用の際に求める条件を4つに分離して、その組み合わせでライセンスを選択する。
・BY:作者名を「表示」する。
・NC:利用は「非営利」とする。
・ND:元の作品を「改変禁止」とする。
・SA:元作品のライセンスを「継承」する。
CC(クリエイティブコモンズ)の後に上記4つを表記する。
例:表示-非営利-改変禁止→CC BY-NC-ND
ここからはLinuxの主なディストリビューションの説明です。
■Red Hat系
※ファイル形式:~.rpm
※管理ツール:rpm、yum、dnf
・Red Hat Enterprise Linux(RHEL)※有償
・Fedora(Fedora Core)
・Cent OS
・Scientific Linux
■Debian系
※ファイル形式:~.deb
※管理ツール:dpkg、apt-get
・Debian(Debian GNU/Linux)
・Ubuntu
・Linux Mint
■その他
・openSUSE
・Arch Linux
■サポートを購入するディストリビューション
主に以下
・Red Hat Enterprise Linux(RHEL)
→利用自体は無料。
→同じソースコードからCent OSが派生している。
→2年に1回ペースでメジャーリリースされて、10年間のサポートが提供される。
・SUSE Linux Enterprise Server
→パッケージ形式はRPMだが、ツールは独自のZypperを使用。
・Ubuntu
→有償で最大10年間のサポートを提供。
■商用ベースのディストリビューション
主に以下
・Cent OS
→RHELを基にソースコードから商用パッケージや商標を除外。
→なので無料で使える。
→同様の無料ディストリビューションとしてScientific Linux(※開発停止)がある。
・openSUSE
→3年間のサポートが提供される。
■コミュニティ基盤のディストリビューション
・Debian GNU/Linux
→最もLinuxらしいディストリビューション。
→UbuntuやRaspbianのベースとなっている。
・Ubuntu
→半年に1度は新しいバージョンが公開される。
→LTSとして5年の長期サポートが提供される。
・Linux Mint
→Ubuntuから派生したもの。
→Ubuntuに対応して2年に1度のメジャーリリースと5年間のサポートが提供される。
・Fedora
→RHELと対照的に、最新のアプリを積極的に取り込む。
→リリース間隔は約半年。サポート期間は約1年間。
・Arch Linux
→最小主義でカーネルと必要最小限のGNUソフトウェアのみセットアップする。