Linux(Linux Essentials)5-3.ファイルのパーミッションと所有権を管理する

今回紹介するのは以下
・コマンドによるパーミッションと所有権の管理
・文字や記号によるパーミッションの変更






■コマンドによるパーミッションと所有権の管理
・ファイルやディレクトリの所有ユーザー、所有グループを変更するコマンド
→【書式】chown <ユーザー>[:<グループ>] <ファイル、ディレクトリ>
※「:」の部分は「.」とすることも可能


ディレクトリを指定して、その配下にあるファイルのオーナーを変更するコマンド。
→【書式】 chown [-R] <ユーザー>[:<グループ>] <ファイル、ディレクトリ>
※「:」の部分は「.」とすることも可能


・ファイルやディレクトリのパーミッションを変更するコマンド。
→chmod(change mode)


例:ファイル「file」の所有ユーザーを、user01からuser02へ変更するコマンドライン
→chown user02 file


例:ファイル「file」の所有ユーザーを「guest」、所有グループを「guestG」にするコマンドライン
→chown guest:guestG file


例:ディレクトリの配下にあるファイルのオーナーを変更する時に指定するオプション。
-R


例:ファイル「file」の所有グループを「user」に変更する適切なコマンド。
→chown .user file
chgrp user file
※所有グループのみを変更したい場合は「chgrp(change group)」でも可。。


例:共有ディレクトリにあるユーザーguestのアカウントが削除されるとユーザーguestのファイルやディレクトリの扱いはどうなるか。
→ユーザーが削除されても、当該ユーザーがホームディレクトリ外(共有ディレクトリなど)に作成したファイルやディレクトリは削除されない
→ファイルの情報はユーザーアカウント名が削除されたユーザーのUIDに置き換えられる。


例:ファイルの所有ユーザー(オーナー)と所有グループについて。
→ファイルにはオーナー、所有グループが一つずつ設定される。
→オーナーと所有グループを確認するには「ls -l」コマンドを使用する。


■文字や記号によるパーミッションの変更
r:読み取り(数値:
→ファイルやディレクトリの内容を参照(cat,more,less,ls,findなど)。


w:書き込み(数値:
→ファイルへの書き込み(viなど)。ディレクトリ内への新規ファイルの作成。既存ファイルの名前変更や削除(touch,mv,rmなど)。


x:実行(数値:
→ファイルを実行。ディレクトリへの移動(cd)、ディレクトリ内のファイルへのアクセス。


u:対象は所有ユーザー(オーナー)
g:対象は所有グループ
o:対象はその他のユーザー
a:対象は全てのユーザー


:権限を追加する操作
:権限を削除する操作
:権限を指定する操作


例:以下はファイル「file」に対するls -lコマンドの実行結果である。

-rw-r--r-- 1 user01 user 1273 Nov 5 10:40 file

「file」に設定されたパーミッションついて、正しく説明しているもの。
→ユーザーuser01は「file」に対する読み取り(w)と書き込み(r)を行える。
→システム内の全てのユーザーがファイルを参照(r)できる。


例:ファイル「file」に全てのユーザーへ実行権のみを追加で付与するコマンドライン
→chmod a+x file


例:以下は「ls -l file*」の実行結果。

-rw-rw-rw- 1 user01 user 101 Nov 5 10:40 file
-rw-rwxr-- 1 user01 user 111 Nov 7 13:23 file2

二つのファイルから、所有グループuserに与えられている書き込み権のみを削除する場合「chmod _______ file*」の空欄に入るもの。
g-w


例:ファイル「file」の所有ユーザーに対して読み取り、書き込み、実行権を設定するコマンド。
(ただし、グループ、その他のユーザーの設定には触れないものとする)
→chmod u=rwx file


例:コマンド「chmod o=rx file」の結果、ファイル「file」に設定されるパーミッション
→rwxr-xr-x


例:ファイル「file」のパーミッションを「rwxr--r--」にするコマンドライン
→chmod 744 file


例:ファイル「file」にコマンド「chmod 640 file」を実行した結果、設定されたパーミッション
rw-r-----


例:ファイル「file」にコマンド「chmod 755 file」を実行した結果、設定されたパーミッション
rwxr-xr-x


例:ファイル「file」にコマンド「chmod u=rw,g+r,o-x file」を実行結果、設定されたパーミッション
-rw-r--r--