今回紹介するのは以下
・コマンドによるパーミッションと所有権の管理
・文字や記号によるパーミッションの変更
■コマンドによるパーミッションと所有権の管理
・ファイルやディレクトリの所有ユーザー、所有グループを変更するコマンド
→【書式】chown <ユーザー>[:<グループ>] <ファイル、ディレクトリ>
※「:」の部分は「.」とすることも可能
・ディレクトリを指定して、その配下にあるファイルのオーナーを変更するコマンド。
→【書式】 chown [-R] <ユーザー>[:<グループ>] <ファイル、ディレクトリ>
※「:」の部分は「.」とすることも可能
・ファイルやディレクトリのパーミッションを変更するコマンド。
→chmod(change mode)
例:ファイル「file」の所有ユーザーを、user01からuser02へ変更するコマンドライン。
→chown user02 file
例:ファイル「file」の所有ユーザーを「guest」、所有グループを「guestG」にするコマンドライン。
→chown guest:guestG file
例:ディレクトリの配下にあるファイルのオーナーを変更する時に指定するオプション。
→-R
例:ファイル「file」の所有グループを「user」に変更する適切なコマンド。
→chown .user file
→chgrp user file
※所有グループのみを変更したい場合は「chgrp(change group)」でも可。。
例:共有ディレクトリにあるユーザーguestのアカウントが削除されるとユーザーguestのファイルやディレクトリの扱いはどうなるか。
→ユーザーが削除されても、当該ユーザーがホームディレクトリ外(共有ディレクトリなど)に作成したファイルやディレクトリは削除されない。
→ファイルの情報はユーザーアカウント名が削除されたユーザーのUIDに置き換えられる。
例:ファイルの所有ユーザー(オーナー)と所有グループについて。
→ファイルにはオーナー、所有グループが一つずつ設定される。
→オーナーと所有グループを確認するには「ls -l」コマンドを使用する。
■文字や記号によるパーミッションの変更
・r:読み取り(数値:4)
→ファイルやディレクトリの内容を参照(cat,more,less,ls,findなど)。
・w:書き込み(数値:2)
→ファイルへの書き込み(viなど)。ディレクトリ内への新規ファイルの作成。既存ファイルの名前変更や削除(touch,mv,rmなど)。
・x:実行(数値:1)
→ファイルを実行。ディレクトリへの移動(cd)、ディレクトリ内のファイルへのアクセス。
・u:対象は所有ユーザー(オーナー)
・g:対象は所有グループ
・o:対象はその他のユーザー
・a:対象は全てのユーザー
・+:権限を追加する操作
・-:権限を削除する操作
・=:権限を指定する操作
例:以下はファイル「file」に対するls -lコマンドの実行結果である。
-rw-r--r-- 1 user01 user 1273 Nov 5 10:40 file
「file」に設定されたパーミッションついて、正しく説明しているもの。
→ユーザーuser01は「file」に対する読み取り(w)と書き込み(r)を行える。
→システム内の全てのユーザーがファイルを参照(r)できる。
例:ファイル「file」に全てのユーザーへ実行権のみを追加で付与するコマンドライン。
→chmod a+x file
例:以下は「ls -l file*」の実行結果。
-rw-rw-rw- 1 user01 user 101 Nov 5 10:40 file
-rw-rwxr-- 1 user01 user 111 Nov 7 13:23 file2
二つのファイルから、所有グループuserに与えられている書き込み権のみを削除する場合「chmod _______ file*」の空欄に入るもの。
→g-w
例:ファイル「file」の所有ユーザーに対して読み取り、書き込み、実行権を設定するコマンド。
(ただし、グループ、その他のユーザーの設定には触れないものとする)
→chmod u=rwx file
例:コマンド「chmod o=rx file」の結果、ファイル「file」に設定されるパーミッション。
→rwxr-xr-x
例:ファイル「file」のパーミッションを「rwxr--r--」にするコマンドライン。
→chmod 744 file
例:ファイル「file」にコマンド「chmod 640 file」を実行した結果、設定されたパーミッション。
→rw-r-----
例:ファイル「file」にコマンド「chmod 755 file」を実行した結果、設定されたパーミッション。
→rwxr-xr-x
例:ファイル「file」にコマンド「chmod u=rw,g+r,o-x file」を実行結果、設定されたパーミッション。
→-rw-r--r--